橘右之吉師匠から千社札

☆モノクロ―ムの祓い

父の書庫から千社札の型が出てきたので、寄席文字の橘右之吉師匠を頼った。 「おっ、こいつは師匠(故・橘右近さん)の彫りだね。あとさ、包んである新聞を見てごらん。昭和52年7月16日とある。 こういうところに、ご依頼された当時の情景や心意気のヒントがあるんだ。競馬新聞だけど(笑) だから、包み紙はそのまま残しておくといいよ」


初春にお願いした貼り札と色札が、昨晩ついに摺り上がった。 匂い立つ膠と和紙の香り。 目になじむ素晴らしい色合い。

版木を見て驚いた。 もともとのスミクロ用凸彫りの逆面に、海老茶色用凹彫りが! 師弟合作、二色が重なる仕事に感涙す。


札はまじない。 貼られた内側のものを外に出さす、外側のものを内に入れない。 だから、ピンで刺すなど穴を開けてはならず、おかゆの糊で貼り付けるのだ。

巷にはいま、物理的にも、心理的にも、ヒトを蝕む悪性の原因があふれている。 店の入り口にきちんと貼り札して、善きを保ち、悪しきを除するまじないをする所存です。 右之吉匠、ありがとうございました!