新しい割箸が完成
- shinsuke4g
- 5月29日
- 読了時間: 2分
更新日:6月3日
創業100周年を機に、割り箸を新しく作りました。

特徴は大きく3つあります。
①レイ吉村さんのディレクションによる箸袋デザイン
ハートランドビールの取材を通じて知己を得た世界的デザイナー・レイ吉村さんのご指導のもと、次の100年を見据えた「新しいロゴ&英文字の店名」と「横書きカタカナの店名」を作成。また、文字は千住抜型製作所・高橋洋之さんのご尽力もあって、おそらく世界初の文字抜きが実現しています。
※4代目が一枚一枚手抜きをしており、現時点では製作が追いついておらず、2F席分は当面のあいだ、抜きではなくハンコ押しとなります。どうかご承知ください

②ゆしま折紙会館のご助言を反映した「折紙がしやすい紙質の箸袋」
以前から「箸袋の折紙(箸置き)って酒場ならではの風景では?」と思っており、その機能に特化させました。
2020年、ゆしま折り紙会館の小林所長に企画段階で相談。最適な薄さと硬さについてアドバイスを受けたものの、じつは箸袋は「食品衛生法に基づいて作られた抗菌紙」でなければならず、割箸屋さん、紙工会社さんと相談のうえ、なんとか最適な一枚に絞った次第です。
これもタイミングなので、個人的に撮りためていた「お客様が残した箸袋」コレクションをインスタグラムにて公開することにしました。
淡々と箸袋をアップするだけですが、よろしければご参照くださいませ。

③ 吉野ヒノキの天削げ箸→吉野スギの酒樽用端材から作った小判箸
箸袋のデザインについて、最初の打ち合わせの際、レイ吉村さんはこうおっしゃいました。
「割り箸は飲食店に入ったら、最初に手に取るもの。あまり意識していなかったけれど、たしかにとても大事なものだね」 と。
シンスケではこれまで、何度も割り箸を変えてきました。 というのは、地球環境の変化に伴う木の年輪のいびつ化により、木目がまっすぐ割れず「ささくれ」が出やすくなってしまったから。
スギの元禄→ヒノキの元禄→杉の天削げ→ヒノキの天削げと、手に刺さらない割り箸を求めてきましたが、そもそも江戸時代の割り箸は酒樽のリサイクルで作られたもの。
どうしても杉材の割り箸が使いたくて、3年かけてようやく「酒樽用スギの端材から作ったワリバシ」を発見。国内1社だけが製造している貴重なものです。
木目美しく、手触りもよく、素晴らしい割箸であることから、よく見てもらうためにレイさんと一つ仕掛けをしました。【箸の抜刀】の際、どうぞ抜き穴をご覧下さいませ。